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インドにて7

  • kashiwagijunya
  • 2024年10月17日
  • 読了時間: 3分

トレッキングから無事戻ってきたが、相変わらず内戦状態は続いており、オフィスや土産物屋はほぼクローズ。


ダル湖では行商は船で行い、郵便局も船上、偶然結婚式も見たが船の上。

湖上ではなんとか生活はできるのだが、僕は旅行者である。


そのころになると毎晩のように僕とエリックはどうしたらここから脱出できるかを話し合うようになった。


何度かホテルの従業員とエリックが遣り合っているのを見かけた。

ジープをチャーターして、チベット方面に抜けたいらしいのだが、上手く事が運ばないらしい。


僕も早く脱出しないと、インド人連中に骨の髄までしゃぶり取られてしまう。


インドに行くことに決めた当初から行きたかった場所に"プーナ"があった。プーナには有名なアシュラム(寺院、道場)があり、当時としてはまだ目新しかった瞑想やセラピー等を学ぶことができ、世界中からヒッピー崩れや"ならず者"が集まってるとの噂だった。


僕は一刻も早くこの"hell"から脱出しプーナに行きたくなった。


プーナまではかなり距離があり、飛行機で移動したいと考えていた。もう2等列車や、夜行バスの移動はしたくなかった。旅に出てから1か月以上たっており、いい加減疲れていたのだ。


僕は、”ボス”と呼ばれていたホテルのオーナーに掛け合うことにした。


旅行会社や空港のオフィスも全部クローズなので、裏から何とかしてもらう以外方法はない。結局、かなりの額の賄賂を軍人に払うことでプーナ行の航空券を押さえることができた。


最終的に多額の賄賂も含め、カシミールでインド人に搾り取られた金額は、2週間ちょっとで10万円は下らない。当時のインドの物価では、節約して旅すれば3か月は持つ金額だ。


ともあれ僕は、無事飛行機に乗り、カシミール脱出に成功したのである。。。



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国内線で数時間、マハラトシュトラ州の空港に僕は降り立った。


目指すアシュラムのあるプーナは空港からかなり離れた場所にあり、タクシーで7時間ほどかかる。

疲れてはいたが、ホテルを探すのも、毎度毎度の値段交渉も面倒なので、そのままタクシーでプーナに向かった。


タクシー内ではうつらうつらしながらも、妙な場所に連れ込まれないか警戒しつつの7時間だった。

プーナ到着は深夜であったため、その晩は適当なホテルを見つけ宿泊することに。


プーナには長期滞在するつもりだったため、翌日はアパートを探す予定だ。インドでアパートを借りるにはどうすればいいのか全く分からなかったが、まあ何とかなるだろう。最終的にはいつもの”賄賂”がある。。。



次回 ”アシュラム編” へとまだまだ話は続く。

 
 
 

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