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守備範囲

野球でなくて仕事の話です。

図面描きには図面描きが最低限守らなければいけない範囲があります。それは、特許・意匠担当者の依頼に正確に応える技術、テクニカルイラストの技術、発明内容やデザインの要点を把握し、図面に落とし込める能力・・ということになるかと思います。

これが出来ないのは技術不足、経験不足なので勉強しなければいけない。

図面屋としてとても有難いのは、発明の要点を明細書中で表現する際にどのような図面が欲しいのか(分解斜視図か?断面図か?拡大図か?等々)をある程度明確に"決定して"ご依頼していただける担当者です。

図面描きから見れば、ここが特許担当の方に"守備してほしい"範囲ということになります。

お互いの守備範囲をきちんと守れた上で、少し相手の守備範囲までをサポートできる関係ですと非常に仕事がスムーズに運びます。

僕は、外注業者としてやってますので、かなり守備範囲は広くとっております。(笑) 

クライアントからわけのわからない読図の困難な資料が届いたけど、何とかしてちょうだい! というご依頼も有難くお受けしております。

外注はよしとして、特許事務所の図面担当だと、図面内容を明確に決めてくれる担当者は有難い存在でしょうね。

一人の図面担当が、仮に10人の特許担当者の対応をする場合、図面内容にもよりますが、自分の持ち時間を平等に10分の1づつ振り分けたいものです。

クライアントから資料がきちゃったけどどうしたらいい?とりあえず、適当に描いて! という依頼だと、どうしても修正が多くなってしまいます。無駄になる図面も発生しがちで、10分の1しかない持ち時間をあっという間に使い切って、残業で乗り切る・・・という事態に。(僕が事務所勤めの時は頻発してました。)

逆に、明細書に必要な図面のイメージが明確な方は比較的修正も少なく、楽でした。下図を丁寧に描いていただく必要はなくて、"このポイントを見せたい!"がハッキリしている方ですね。後は僕のほうで担当者の"頭の中にあるイメージ"を再現すればよかったので。

僕は、ロードバイクが趣味ですが、プロショップで自転車を買う時は"どういう使い方をしたいか?" "何が望みか?"をすごく聴かれます。こちらのイメージが固まっていないと"また出直します。。。。"となってしまいます。(笑)

僕は”選手のような足は無い” ”心肺も強くない” ”でも、所有欲は満たしたい。自分の自転車を自慢して喜びを得たい。”と正直に伝えて、目玉が飛び出る値段の自転車を勧められ、”出直します・・・”とは言わず、買ってしまいました。

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