叱る
先日テレビを見ていたら、最近の自動車教習所では若い子を怒らない、逆に褒める、という話題をやってました。怒られもせずに卒業した子が、道路を走って大丈夫かい?と思ってしまいましたが。
僕は、大学生時代と卒業後しばらく、家庭教師や塾の講師で食いつないでいた時期がありました。生徒は中学生と高校生でした。中学の悪ガキは、騒がしいときは教科書で頭をひっぱたいたりしてましたが、もう僕のことを舐めきっていて全然いうこと聞きませんでしたね。(笑)
一発目の授業で、ピシッとビビらせとかないといけないんですけど、少々甘くしたせいでその後は苦労しました。女子高生のほうは指導に気を遣うことが多かったです。気軽に注意できる子はいいのですが、すぐにシュンとなって黙り込んでしまう子は中々大変でした。
シュンとなる子は、「どの個所がわからないのかな?」と質問しても、”あっ怒られた”と捕えてしまうんですよね。どう質問しても当人は怒られたと自動的に解釈してしまい、黙り込んでしまうので話が進まなくなってしまってました。その子にとっては「どこが分からないかが、分からない」のですが、YES,NOさえ口に出来ないと少々まずいです。その子の性質だからしょうがない部分もありますが、そういう性質は後々損をすることが多くなってしまいます。仕事で注意される度にあからさまに落ち込んでしまうと、場合によっては周りから「注意すると落ちこんじゃうから、言うのやめるか。こっちで処理するか。」と思われるようになり、ますます壁を越えられなくなってしまう。
僕は”叱る”ということは、「軽いトラウマを与える」ことだと思っています。軽いトラウマが残っているから、同じようなミスをし難くなる。中学の悪ガキみたいに、何度怒られてもトラウマゼロ!の子は何度でも悪さしますけど(笑)
僕の父親は打ち上げ花火の花火師だったんで、夏休みはよく花火大会のアルバイトをしていました。かなり危険も多い仕事なので、怒鳴られることが多いですし、蹴とばされることもあります。命に関わることなんで、それくらいの強めのトラウマを与えないといけないわけです。トラウマという言葉の代わりに”印象”でもいいかもしれない。教習所の先生方は生徒が足りなくて困ってるんでしょうけど、もうちょっと強めの"印象”を与えたほうがいいのでは・・・と思ってしまいます。