レストア
7、8年使い込んだ自作のレザートートの糸がほつれ始めたので、レストアしました。
上の写真はレストア後のバッグです。一度糸を全てほどき、傷んだ内貼りと”マチ”は作り直し、切り口(コバ)を磨き直します。その後、オイルをたっぷり染み込ませ、再度手縫いで仕上げました。
使い込まれた革にしわが寄ったり、傷が入ったりしていますが、そこが味になるのが本革のいいところです。
今回は、バッグ側面(マチの部分)の切り口は敢えて”切りっぱなし”です。本来は水と糊で磨きあげ、染料をさし、蝋で磨いて仕上げるのですが、ちょっとワイルドな手作り感を出そうと思い、切りっぱなしに。裾がほつれたデニムの様になってくれればと思っております。
上の写真が糸をほぐしてバラバラにし、オイルを染み込ませたところ。合成皮革やビニールのバッグは、古くなったらただの汚いバッグですが、本革は古くなればなるほど味が増します。
まるで、人生を全力で生きぬいた男のようではないか。