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小さな店の大きなこだわり

僕は長らくロードバイクが趣味で、ここ6、7年はイタリアの最新のカーボン製ロードバイクを愛用しています。来年あたりそろそろ新しいモデルを購入しようかなー、と思い雑誌や、製品発表会等で物色していたのですが、どーもピンとこない。なんか最近のロードバイクは”色気”がない。余り欲しくならないのです。

先日、たまたま縁があって千葉で開催されたヴィンテージのロードバイクのイベントに参加してきました。ヴィンテージロードバイクというと大体1987年以前の自転車を指します。そこで一気に僕の中でヴィンテージロード熱が燃え上がってしまい、ネットや雑誌で調べまくりました。東京にはいくつかヴィンテージロードの専門店があるのですが、その中でも超老舗の青山にある"HIPHIPSHAKE"にお邪魔しました。

こんなところに?という路地裏の店主が一人で切り盛りする小さな工房のようなお店です。そこで数時間の間、ヴィンテージロードバイクの世界についてお聴きしました。結局何度かお店に足を運び、予算もないくせに1台自転車を組んでもらうことに・・・!

正直、ヴィンテージロードに興味がない人からみたら、頭がどうかしてしまったのか?というお値段です。中古車買えるお値段ですから。

オークション等で探せば三分の一程度の値段でも購入可能なのですが、決め手は店主の徹底したこだわりです。ブログに作業中の写真が多数アップされているのですが、ここまでするか!というほど徹底的に古いパーツを分解、チェックし、繊細に調整を繰り返し・・・。あー、ここの自転車は事故を起こさないなー、と感じました。

僕は酒飲みなので、居酒屋も色々開拓しているのですが、いつも確実に込んでいるお店と、たいてい客が少ない店と両極端になっているようです。

景気が悪くなると、人はお金をどこに落とすか?に注意深くなるのでしょう?お金を使わないのでなく、使う価値があるか?に意識がいくのでは?少なくとも僕の場合はそうです。お金を使うならば、こだわりのある店、提供する商品に意識が行き届いた店がいいです。

僕も人に図面を教えるときはかなり細かいことを言います。

イラストレータであればアンカーポイントの位置やハンドルの方向や長さまで。引き出し線一つでも美しいラインで描くように。一つ一つは小さいことですが、出来上がると、「何かが違う!」という特許図面、意匠図面となるものです。特許・意匠図面だと、予算に限りがあり納期も短いですからあらゆる事にこだわることは現実的ではないのですが、それでも出来うる限り・・・と思い日々取り組んでいます。

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