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適正価格

  • kashiwagijunya
  • 2022年3月11日
  • 読了時間: 2分

僕が特許図面業界に入る少し前、今から30年ほど前。そのころの特許図面代は”1枚につき4000円”請求することが出来た、と当時を知る方から聞いたことがあります。


1枚4000円だと、ハッキリ言ってボロ儲けです。全く羨ましい時代です。当時はパソコンではなく、トレッシングペーパーにインクで描いていた時代ですので、PCで作成するよりも効率は悪かったでしょうが、それでも1日20枚くらいは描けるはずなので1日辺り80,000円! 稼げたことになります。


図面業界に入る前、2、3年ほど測量のバイトをしていましたが、当時は測量士が現場で描いてきた下図を綺麗に清書

する製図屋さんがいました。結構大きな家に住んでたので、図面業界、製図業界はそれなりに儲かっていたんでしょうね。


現在僕は特許図面は1時間あたり3000円、意匠は3500円いただいています。仮に特許図面を一件受注して5時間で仕上げた場合、図面代金は15,000円となります。


図面屋さんによっては1時間あたり2,500円若しくはそれ以下の図面会社もあるでしょうが、時間単価が安いからといって図面代が安くなるか?というと、そうはいかないのが難しいところです。特に意匠図面や機械系の特許図面は図面士の実力差が顕著に現れますので、作業時間に大きな開きが出てきます。2倍くらいは平気で違ってきますね。


多少時間単価が高くてもベテランのほうが結果的に安くつく、、、よくある事です。




本題の適正価格ですが、現在1枚4,000円などと提示しても仕事はこないでしょうね。10図で40,000円は高すぎる。もちろん内容にもよりますが、特許図面で1件1,5000円~2,5000円、意匠だと15,000円~30,000円あたりが落としどころかなと思っています。


本来の適正価格というのは、1日8時間働いて、アシスタントを一人雇えて、事務所も借りられ、まあそこそこの生活が営める価格。。。ではないかと考えます。


今の自分の時間単価はどうかというと、正直、適正価格とは言えないのです(泣)。 もう少し値上げしたいのだが、、、難しいところです。

安売り競争は結果的に自分の首を絞める事になるのでしたくないのですが、この不景気な状況ではクライアントも図面費用に厳しくなっているでしょうからね。


少し愚痴っぽくなりました。

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