本当の無駄って?

僕は特許事務所の状態を車に例えることが良くあります。 例えば大金はたいてベンツを買う。デザイン、エンジン、内装全て申し分ない。でも、タイヤがお粗末(そこをケチる)。最高にカスタマイズしたエンジンを積んでいるのに、エンジンオイルは安物を使う。これでは、せっかくのベンツも性能を発揮出来ません。

僕はロードバイク(自転車)が趣味で、かなり高級な自転車に乗ってますが、使用するパーツ、タイヤ、ハンドル、ペダル、チェーン等々・・全てバランスが取れるよう気を使います。初心者で良く見かけるのが、フレームとレバーと変速機は高級品、ホイールやタイヤがお粗末(そこをケチった)という組み合わせ。勿論本来の性能は発揮出来ません。

最近、交流会等で色々な特許事務所の方とお話しする機会があるのですが、事務所内が上記のような状態になっている事務所を割と見かけます。

弁理士や担当者は次々いい人を採用し売り上げを伸ばそうとするが、例えば外国事務はギリギリ(若しくはギリギリ以下)の人数で仕事をさせ、耐えかねた良い人材は次々他事務所へ流出。所長はその深刻さに気付かない、若しくは気づかないふりをしている。

人材は揃えたが、使っている機材(PCやソフト)をケチって古いまま、動きが遅いまま使い続ける・・・。特許図面担当者から良く聴く話です。 幹部や所長はそのことでどれだけ人件費が無駄になっているかに気付かない。

しょっちゅうフリーズする古ーいPCを無理して使い、一日に描ける図面はせいぜい15、6枚。手に負えない図面は外注に発注。7、8万円かけてPCを入れ替えれば、通常の腕があれば一日30枚くらいは描けます。

本来1ヶ月に400図描けるところをPCのせいで200図しか描けない。残りの200図は外注。200図というと大体案件数だと20件くらいでしょうか?

1件当たりの図面代が15000円と仮定して、1ヶ月30万円。7、8万円のPC1台をケチったために年間360万円の無駄な人件費がかかるわけです。

また、せっかく営業して新規のお客様から仕事が来たのに、経験の浅い担当者に回してしまう。当然不具合が起こり、お客様が離れてしまう。一発目はベテランが担当でしょう。お互い慣れてきたら初心者にバトンタッチしていく。

お客様に”面倒臭いなー”と思われたら、次は無いのに。

これらの話は実際の話です。何故仕事が回らなくなったのか、リピータになるクライアントが減るのか?

経営者は景気とかメーカーの予算ばかり気になるのでしょうが、案外、”末端”に原因があるのでは?と思ってしまいます。

面白いことに、幹部の人より、様々な事務所を渡り歩いたベテランの派遣さんの方が問題を見抜いていることがあるんですよね。傾く会社もわかるそうです。怖い怖い。

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